全ては内に

健康であることは幸福の条件だ。

身体の具合が悪ければ、仕事もできないし、楽しむこともできない。希望もやる気も失われてゆく。人生そのものの質が左右されるのだ。そして、そのこ とには、多くの人が気がついている。現代人はだから健康志向が高い。特に先進国ほど、健康を求める気持ちは強い。薬、ビタミン剤、健康食品、漢方薬、鍼 灸、指圧、カイロプラクティック、運動と、様々なものを求め続ける。外へ外へと健康を求め、自分の中へ取り込もうとするのだ。 しかし、そこに大きな間違いがある。

健康のそれは自分の内側にあるのだ。

人間には持って生まれた生命力がある。命というのは大きな自然の営みだ。人は本来、自然の存在なのである。命が誕生し、成長し、大人になり、また新 しい命を生み出す。これこそがまさに自然そのもののエネルギーだ。
この生命力は常に働き続ける。

風邪を引いてもほとんどの人がちゃんと治る。傷は放っておいてもふさがるし、骨を折ってもまたつながる。生命力には、病気を治し、健康を回復させる 力があるのだ。この力を「イネイト」という。

私は、このイネイトを生かす『イネイト健康法』を提唱している。

これは画期的なものだ。なにしろ、素は誰もが持つ生命力なのだから、代償は要らない。薬などのように大金を払う必要もない。生命力はただなのだ。

健康を外に求める必要はない。イネイトという幸せの青い鳥は、一人一人の内側にあるのだ。それに気が付きさえすれば、すばらしい力を取り戻すことが できる。健康を回復するだけではない。活力と元気も自分のものにできる。幸福な生活の基本はそんな素朴なところにあるのである。

木村 仁